環境に負荷をかけない優しい暮らし。小さなエコ住宅

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Casa em Guararema, Cabana Arquitetos Cabana Arquitetos Rustic style bedroom OSB
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都心での暮らしで感じるストレスや喧噪… これらから逃れるために自然に囲まれた小さな別荘が欲しいなあ、なんて考える方も少なくないかもしません。マイナスイオンたっぷりの森の中を毎朝散歩したり、季節毎に変化していく自然の美しさを間近に感じ、時には果実やキノコなどの恵みを頂いたり。自然の中の暮らしには、都会にはない癒しと生命感に満ちています。忙しい日々からの避難所として自然の中に建てる小さな家、だとしたら受け入れてくれる自然に対して敬意を払うべきですよね。

コンパクトな家は材料が少なく済み、エネルギー消費も少なく、さらに太陽エネルギーや雨水リサイクルなど天然資源を再利用するシステムを搭載すれば、環境への負荷が少なく持続可能性にも配慮したエコな住宅となります。

ブラジルの建築家によって山の中腹に建てられた小さな家は、まさにそれらすべてを実現した住宅。自然に寄り添いながら、自然の中で”生かされて”いる… 都会の喧噪やストレスを忘れ、謙虚で穏やかな気持ちになれるこちらの住宅、詳しく見ていきましょう!

ラスティックな外観

住宅面積は65㎡、建材は主に松が使用されています。とてもラスティックで自然環境に馴染む外観ですが、冬の寒さを防ぐため外壁にはポリウレタンと金属タイルを埋め、優れた断熱性を実現。白いタイルの屋根は太陽熱を反射し夏の過熱を防止します。壁にはリサイクル発泡スチロールを充填し、床はOSBパネルです。

生活に本当に必要な広さは?

生活に必要な最低限の広さはどれくらいでしょうか?カップルが暮らすには、リビングルームにキッチン&ダイニング、寝室、そしてバスルームという4つで十分ではないでしょうか。これはシンプルな質問ながら、深い意味を持っています。いかに自然と人間が共生していくか。環境になるべく負荷をかけずに、かつ現代的な暮らしを送るにはどうすべきか。少ない材料で建てることができるコンパクトな家は、建設に必要なエネルギーが少なく済む上、メンテナンスコストの削減や、天然資源の消費も減らすことができるのです。

天然素材&合成素材

一見シンプルな構造にも見えるこちらの家は「ウッドフレーム」と呼ばれるシステムが採用されています。建材には松とOSBパネルが使用され、壁の間のギャップには、輸送中にタイルを保護していたポリスチレンを充填、カバーにはポリウレタンを使用しています。このように合成素材もうまく活用することで、低エネルギーで快適な室内環境を作っています。切妻屋根の逆バーションのようなバタフライ屋根は、雨水を効率良く溜めるため。

キッチン

住宅は木製デッキによって接続された2つのブロックで構成されています。一方はパブリックなスペースとしてキッチンやダイニングルームが配されています。リッチな質感の木材で作られたコンパクトなキッチンは、自然と家庭の温もりに溢れています。

​ダイニングエリア

ダイニングエリアはこの眺め!どこまでも続くなだらかな稜線がとても美しいですね。開口部が角二面に取られているのでよりワイドなアングルを楽しめる上、室内を明るい自然光で満たします。

寝室

こちらはバルコニー付きの寝室です。こちらも開口部が効果的に取られ、まるで大自然に抱かれて眠るような壮大な心地良さを感じます。ベッド下は収納となっており、コンパクトな部屋でも物を散らかさない工夫がされています。bohoチックなベッドカバーも素敵。

雄大な眺め

バルコニーからの雄大な眺めです。家自体は小さくても、こんな風景が目の前に広がっているのならまったく気になりません。むしろ小さな巣で暮らす動物のように、本能的にとても落ち着くのではないでしょうか。

エコフレンドリーの本当の意味

屋根で受け止め溜めた雨水は果樹園の水やりに利用されます。コンパクトで低エネルギー低環境負荷のこちらの家、自然との関わり方や暮らし方について今一度考えるきっかけとなるのではないでしょうか。

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