人工大理石という素材をご存知でしょうか?略して「人大」、あるいは代表的な商品の名前から「コーリアン」という呼ばれ方もします。用途は、キッチンカウンターから洗面台、そしてお風呂の浴槽まで、水回りの使い勝手やデザインにとって非常に重要となる部分に用いられます。そこで今回は、人工大理石のメリット・デメリットについて紹介しながら、人造大理石との違いについても見ていきたいと思います。
人工大理石は、型に樹脂を入れて生産していくため、大理石や人造大理石などよりもコストが抑えられます。自然の石が使われていることから、基本的には大理石>人造大理石>人工大理石という順にコストが下がっていきます。そんな低コストながら、人工大理石のキッチントップや浴室素材は割れにくく耐久性に優れ、さらにデザインもインテリアに合ったものを選べることから、コストパフォーマンスの高い素材と言えるでしょう。
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樹脂を型に入れて成型するため、人工大理石のキッチントップとシンク、あるいはこちらの住まいのように、洗面台と洗面ボウルなどを継ぎ目なく一体に作ることも可能となります。それによって途切れのない非常に滑らかでシンプルなデザインとなるだけでなく、汚れが溜まりやすい継ぎ目がないことにより、掃除がしやすく清潔感のあるキッチンや洗面所とすることができます。
写真:寺島 博美
人工大理石のキッチントップのデメリットとしては、熱に対してあまり強くないことが挙げられます。洗面所やお風呂場ではあまり問題となることはありませんが、キッチン台に使っている場合は、熱いフライパンなどは直接その上に置かずに鍋敷きを使いましょう。もし、そうしたことに煩わしさや、あるいは万が一誤って熱い物を直接置いてしまい変色などしてしまうことが気になりそうな方には、熱に強いステンレス製のカウンタートップをおすすめします。
もう1つの人工大理石のキッチントップのデメリットとして挙げられることは、傷が付きやすい点でしょう。少し大胆に使っていると、衝撃などで細かい傷が付いてしまいます。遠目に見ればその傷は目立つことはありませんが、その傷に汚れも次第に入り込み、汚れが取れにくくなることもあります。もちろん、そうした欠点は安価なものであれば顕著となりますし、品質の良いものであれば問題とならないこともあるので、専門家とよく検討しながら使いやすくおしゃれなものにしていきましょう!
【その他の石材については、こちらの記事でも紹介しています】
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一方、人造大理石のキッチントップの魅力は、その多彩なデザインにあります。質感、色・デザインともに多くのラインナップがあり、石目調、砂目調などといった細かなデザインをセレクトすることが出来るのでキッチンやダイニングをトータルでインテリアコーディネートしたい人に向いていると言えます。
人造大理石のキッチントップは、インテリアになじむデザインがセレクトできるという点から、インテリア性の高い台所をつくることができます。こちらのようなアイランド型キッチンのように、人造大理石のキッチントップならば、デザイン性にこだわり、さらに作業場所とテーブルを兼ねる一枚の天板を広々使うカウンタータイプをつくることも難しくありません。生活感の出やすい台所をスタイリッシュにコーディネートしたい人におススメです。