今回before & afterプロジェクトで紹介したいのは、ドイツの建築事務所「Beissel Schmidt Architekten」です。この計画には、各階のリノベーションだけでなく屋根裏の撤去なども含まれています。そして3階は完全に別個の空間とされ、4階はロフトやテラスを備えた2世帯住宅となりました。そして各階の購入者が異なるため、個々の趣味やスタイルでまとめられました。それでは早速リノベーションの様子を見てみることにしましょう
この角度からは、構造や外装が非常に良くない状態であることがわかります。壁を覆うタイルですが、日が当たらない壁面覆うのはコケ。屋根裏の空間は安全でなく、人が住むためには早急の修復の必要性があるように見えます。
見て分かるように、建物の後部は完全に改装されています。最上階の構造的な問題については、外装素材と同様に現代的にされ、整えられています。最上階の階段上の構造は、一年中利用可能な屋外空間へと変わりました。
この写真からは多くのドイツの都市の極めてありふれた場面を見ることができます。ファサード部分は修復されないままでした。そのため、くすみ、汚れており、建物が無視されて、忘れさられていたことを伝えています。
リノベーションの後には、ファサードが劇的に変わっています。外観に見ることができる大きな変化は屋根裏の構造。建物の構造は直線的で整然となり、隣接する建物と調和しています。近くで見ると、全ての窓が変わったことにも気付くでしょう。正面右側に位置する2か所の窓は1つとなり、大きなガラス窓となっています。突き出た張り出し窓は、建物の歴史を引き継ぎ、そのまま残されています。
かつて荒廃していた屋根裏は、今では居心地の良い魅惑的な空間に変わっています。大きな天窓を通じて、空間は優しく照らし出されています。壁のくぼみは、本やオブジェ、細々としたものを収納できる有効活用できる空間となりました
4階にあるのは、インダストリアルなデザインをテーマとした書斎です。木の天井と青色の壁は、素晴らしコントラスト生み出しています。住宅の古典的な素材も同様で、巨大な窓は自然光をもたらし、作業などに集中できる空間を生み出しています。
建物4階の階段は力強い印象を与えます。手すりのデザインはミニマルで緻密ですが、遊び心があります。自然な色合いでまとめられ、空間で感じられるのは個性や光。特徴のある壁の照明は純粋な空間に、異なる要素を加えています。
4階にあるキッチンは主に白色で統一されており、清潔で整っています。。U型の棚の配置は完全に特別なもの。ゆったりとしたバルコニーへと繋がるこの場所は、パティーなどの際にも上手く活用することができるでしょう。
キッチンから離れると見えるのはリビングルーム。ここには建物の古い要素が丁寧に残されています。この空間は場所の性格を伝える煉瓦の壁を露わにしており、自然光で満たされています。興味深いことに壁は切り抜かれており、バルコニーのある空間の背後へと視線を導きます。
建物1階のバスルームは、堂々とし魅力にあふれています。ここは古典や伝統をテーマとしており、床の格子模様、古典的な装飾の枠に納められた絵画は、パリやフィレンツェのホテルにいるような感覚を感じさせてくれるでしょう。そのため、ここは個人のため贅沢な空間となっているのです。