BORDER オフィスと住居の心地良さを両立した家

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自営業の方は自宅にオフィスを構えているという人が多いかもしれません。毎朝満員電車に乗る必要もなく通勤時間ゼロで仕事を開始できるのは大きな魅力ですが、仕事とプライベートの境目が曖昧になり雑然としたオフィスがいつしか住居スペースをも侵蝕し始めている… ということも。これは仕事面でも生活面でも良くない現象ですね。大阪府を拠点に活動している建築設計事務所エスプレックスは仕事もプラベートも心地良く過ごせるオフィス併用住宅を建設しました。さっそくご紹介します。

縦と横の関係

敷地は密集した住宅地にあり、間口の一部に小さな神社が鎮座しています。 一階にクライアントのオフィス・駐車場・倉庫・住宅エントランスを配置し、主な居住スペースは二階に集約されています。内部空間の核となるのは、大きなトップライトからルーバー越しに柔らかい自然光が注ぎ込まれる吹抜け(タテ)空間と奥行きを与える閉じられた中庭(ヨコ)空間です。この二つによって室内に広さと開放感、そして水平垂直の強い適度な緊張感を建物にもたらしています。

建物の外観に見られるルーバー

建物外観は四角い線で空中を切り抜いたかのような連続した面(ボーダー)で境界を作りました。これは雑然とした外部と心地良い内部空間との境界線と言えるでしょう。この外観のボーダーは吹抜けに設置されたルーバーが作るボーダーにも共通しており建物全体をひとつのまとまった印象としています。

ルーバーが生み出す心地良い明かり

こちらがそのルーバー。階段室からリビングへとかけて設置されたルーバーは適度に日差しを遮るので、ガラスとサッシで構成された天窓と比べて柔らかい光となります。心地良い木漏れ陽の様に降り注ぐそれは室内に優しい影を作り、時には冷たい印象になりがちなモダンスタイルのお部屋にも温かみと柔らかさをプラスしています。

住居スペース

内部はスタイリッシュなインテリアでまとめられたモダンな空間。キッチンはシンク、IHコンロ、ダイニングテーブルといった基本的要素を一枚の長い天板が兼ねています。無駄な装飾を省き機能を集約させたこのテーブルは部屋全体をすっきりとした広い空間に見せる他、この”長さ”が空間に奥行きを与え更に視覚的な広がりを感じさせています。埋め込まれた水槽が青い光を放ち心にも潤いを与えてくれるよう。またトップライトの位置を計算して設置することで仕切りのない大きな空間でもダイニングスペース、リビングスペースとそれぞれ光の強弱によって自然とゾーニングしており、開放的でありながら落ち着く空間となっています。

中庭が持つ効果

オフィススペースは中庭に面しています。そこが公共道路に面していない閉じられた中庭であることでよりプライベートな空間として静かに仕事に集中することができます。また大きな窓からいつも木々の緑を眺めることができ、仕事に行き詰まった時にはふと頭を休めほっと一息つけるリラックス効果も。夜間ライトアップされた木々は複雑で美しい影を壁に描き、二階テラスからは間近に迫るそれに触れることもできます。家族とスタッフと、木々の成長を見守りたいですね。

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