グレーチングとは?その魅力を素敵な実例とともにご紹介!

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
生駒の家, 安部秀司建築設計事務所 安部秀司建築設計事務所 Eclectic style bathroom
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グレーチングは街中などで見かける側溝や排水溝の蓋として知っている方も多いかと思います。しかし、その優れた機能性から住宅のエクステリアにとどまらず、インテリアにも取り入られることが増えています。そこで今回は、グレーチングの魅力を素敵な実例とともに紹介していきたいと思います。その魅力を上手に活かしながら、明るく快適な住まいにしていきましょう!

グレーチングとは

グレーチングは、一般的に道路の側溝などに使われる格子状の蓋のことです。格子状になっていることで、雨水などの排水が可能でありながらその上を歩行可能となります。近年では、その機能性をうまく利用して、住宅の屋内外に取り入られています。また、素材としてはスチールやステンレスでしたが、最近ではFRPというガラス繊維強化プラスチック製の軽く半透明のグレーチングもあり、住宅での使われ方の幅も広がっています。次からはグレーチングの魅力を素敵な実例とともに見ていきましょう。

明るく開放的な空間

グレーチングの格子状の形状は、住宅において光を透過する明るい空間を生み出してくれます。また、視線も抜けることから開放感も感じられます。強い強度も持っている素材であることから、こちらの安部秀司建築設計事務所が手掛けた住まいのように、天井に取り入れながらその上を歩けるような床にもなってくれます。こちらでは屋根に大きくトップライトを設けられており、トップライトからグレーチングを通して下の階にまで太陽の光が降り注ぎ、家全体が明るく開放的な空間となっています。

風通しのいい空間

格子状の形は、光や視線だけでなく、風も通り抜けていくため、通風性の良い空間も生み出してくれます。こちらの家山真建築研究室が手掛けた住まいでは、物干し場としての2階バルコニーの床に取り入れることで、狭いサービスバルコニーでも十分な通風と採光を確保しています。また、手すりを半透明のポリカーポネイトとすることで、光を透過しながらも、外からの視線は柔らかく遮るプライバシー性も確保されています。

階段の踏板として

十分な強度のあるグレーチングは、床材として使えるだけでなく、階段の踏板としても使えます。最初にも述べたように、半透明のFRP製のグレーチングを用いることで、より光を透過する明るい階段廻りとすることができるでしょう。また、こちらのSOCIUS一級建築士事務所が手掛けた住まいはたった8坪の狭小住宅ですが、明るく圧迫感のないグレーチングの階段は、そうした狭い住まいを広く見せてくれるものにもなってくれます。

写真:設計・撮影:SOCIUS一級建築士事務所 岩間隆司

中庭の2階部分も利用可能に

こちらの古津真一 翔設計工房一級建築士事務所が手掛けた住まいでは、グレーチングを用いて中庭の2階部分に床を設けています。これにより、屋外の床面積を増やしながら、中庭の1階部分にも光が降り注ぐようになっています。またグレーチングの方向によって下の階と上の階の視線が遮られるようになっており、プライバシー性も確保されています。

グレーチングのファサードでプライバシーの確保

グレーチングは厚みの異なるものを選べることから、そうした厚みを調節することによって、住まいのプライバシー性を適度なものに確保することもできます。こちらの有限会社KAデザインが手掛けた住まいは、全方位が道路に面する三角の角地のためプライバシーの確保が求められましたが、それもグレーチングとルーバー、さらにはL型の大屋根で解消されています。プライバシーの確保については、「都会でも大きな窓の開放的な暮らし!プライバシー保護と開放性を両立する6つのアイデア」も参考にしてみて下さい。

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