便利でモノに溢れた都会と自然豊かな田舎町、どちらも魅力的ですよね。若い時を都会で過ごすと自然あふれる田舎の風景にどことなく惹きつけられるものがありますよね。今回ご紹介するのは、豊かな自然に囲まれた穏やかな住環境を求めて移り住んだ若い家族のための住まいです。稲山貴則建築設計事務所が提案する「TabHouse」の家は、コンパクトながらワンルームスタイルで地域や家族の繋がりを感じられるシンプルな間取りが特徴的です。
敷地があるのは自然豊かな山梨県北杜市内。背のある木々に囲われた穏やかなロケーションに建つ本住宅はブラックカラーの外壁に木素材のテラスやベランダがバランスのいいアクセントになった落ち着いた雰囲気を感じさせる心地のいい外観です。元気よく育つ周囲の雑草も何だか自然のエネルギーを感じる親しみの湧く景観の一部に溶け込んでいます。都内からの移住地としては魅力的な環境ですよね。周囲と溶け込むような趣もまた好感のもてるポイントかもしれません。
ちょっぴり建物に近寄ってみると、二階部分に飛び出た細長いバルコニーが目に飛び込んできます。シンプルで落ち着いた外観ながらも、個性を感じるアクセントに。まるで舞台のように飛び出たバルコニーはゆったりと広いテラスと並行し、それぞれの居場所から家族のコミュニケーションも図れそうです。バルコニーの先端に立って見渡す周囲の環境は、きっと都会から移住した住人にとって至福のひと時になるのかもしれません。
【バルコニーについては、こちらの記事でも紹介しています】
ダイニングスペースから見渡す内観。外観のフォルムをそのままに感じることのできる屋根裏まで広がる大空間が広がっています。ロフトのような二階スペースは間仕切りはなく、上下階の繋がりを感じられる一体的なプランに。各スペースが明確に分かれていながらも、同じ空気を共有するように立体感ある住空間です。
木素材をベースに使ったインテリア。アクセントにモノトーンカラーを用いてちょっぴりモダンなテイストも。セミオープンのキッチンからダイニングのインテリアはまるで小さなカフェのような空間です。大きく広がる開口とその先に広がる豊かな自然、訪れる人を暖かく迎えるようなオープンな住空間は地域の人とおしゃべりやお茶を愉しむには絶好の居場所です。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のダイニングを紹介しています。◀
外部との距離が近い一階スペースとちょっぴりプライベートな時間を過ごせる二階スペース。どちらもまるで一つの空間にありながら、程よい距離を保つことが出来ます。二階の壁一面には抜群の収納力を持つ壁面収納へ。最小限の家具があればそこは落ち着ける居場所に。スッキリつぃながらも密度のある空間です。